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自画自計
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本音
寂しさの訳は 分かっている 涙のしまい方が 分からなくて 抱かれるように 抱きしめたい 僕をだまさず 心だけをだますように 抱きしめるように 抱かれてほしい 隠し事を隠すように 部屋の灯りを閉じて 夜の次は朝だって 分かっている 夜の越え方が 分からなくて 抱かれるように 抱きしめたい 好きの言葉なら いつでも使えるけど 抱きしめるように 抱かれてほしい 君の口づけで 本音を隠してほしい 罪の温もりなのか 優しさの温度なのか 僕も君も 抱かれるように 抱きしめて 抱きしめるように 抱かれてほしい
yuji
3 日前読了時間: 1分


感情戦略
深海の様な 深い朝に 加湿器の 息づかいが鳴る スイッチを切って ここからは 僕が呼吸を 引き受けていく 時々勝って 大体負けて 苦しみながら 笑ってきた 僕だけがそうなのか それが僕なのか みんなもそうなのか それが幸せなのか 夜が真夜中に 溶けていく 麻酔が切れて 痛みだす感情 戦術を失った 感情戦略 逃げ場のない ベッドの上 君がいないと 答えを探してしまう 君がいると 答えが必要なくなる 僕だけがそうなのか それが僕なのか 君もそうなのか それが愛なのか
yuji
12月9日読了時間: 1分


心屋
少し冷たい風が寂しさの色を見せて 抱きしめる事の意味を知らせてくる 何となく――そう、何となく本屋へ向かう 海を見つめることが許されるみたいに 言葉に触れることが許される場所 僕には心が丁寧に並んでいる様に見えるんだ だから本屋なんて言わずに 心屋って 名乗り出てもらえると助かるんだけど ミステリー ファンタジー 恋愛 歴史 ジャンルじゃなくて、心別に並べてもらいたい 喜び 驚き 優しさ そして悲しみ 寂しさに触れたくなった時に すぐに見つかるように ――こんなことがあってね 別れを告げられました 優しい 優しい別れを あんまりに優しい別れだったから より愛さずにはいられなくて おかしな話でしょ 僕の自由と不自由を 奪われるぐらい 愛し過ぎずに愛するなんて できなくて 愛と恋との違いも 分からずに 君に好きだと告げていました 君の言葉をふと思い出す 「私のどこが好きなの?」 どこだろう 好きに「どこ」なんてあるのだろうか 結局、「全て」と答えてしまった 答えが解らない時の 答えの様な気がする この悲しみが この痛みが 君だと思えて 悲しみを和
yuji
12月5日読了時間: 2分


シナリオ
西暦はめくられた 歴史は警戒している 僕らは星の数をどこまで 数え終えたのか この星を地球と呼んだ 本当の名は 無邪気が過ぎた僕らは そろそろ叱られそうで 科学を武器にして この星を暴きにかかる 君の気持ちひとつも 解けやしないのに 非常口の灯りしか 役に立たない未来に 寂しさのシナリオが この街を演じている 君は片手でセリフをめくって 退屈を終わらせに来る 台本を横にのけて 僕の瞳をずっと見ている 君はアドリブという名の愛を 世界と歴史を黙らせて じっと待っている
yuji
11月28日読了時間: 1分


隠し事
僕の事は 僕がやる 傷口に 夢でも塗りながら 希望ってなんだ 希望よ 切り札も無い 手札ばかりで 一歩踏み出す 感触はどう 絶妙なフライング 悪くない そして二歩 そして三歩 君に背中を押されたい 知らぬ素振りで 孤独の事 それは君の事 君の声を感じるから 君の事 隠し事 これも君の事 隠せば隠すほど 僕の事 「君なしじゃ生きられない」 なんて言えなくて せめて 「君なしじゃ生きたくない」 そう言わせて
yuji
11月22日読了時間: 1分


新・呼吸
苦しみを少し抜けて 病み上がりの足取りが 僕の視界を拾う 前に進むことを許された顔で 僕は言葉を選び始める 僕が僕を許せずとも この街が僕を認めている 君との別れを受け入れた時の様に 僕にあらがい 街にあらがえず 小さな僕を知る 詩など書きたくもない そんな気分で 詩を書いている今 まるで感想文のような手紙で 論文の様な契約書で 苦さが口いっぱいに広がり鼻を刺す 夜が来ると知っている だから今日を始められる 愛があると信じている だから恋を始めてしまう これだけが今の僕
yuji
11月14日読了時間: 1分


点滅
君は 時計の針が回る理由を探している 「生きる事とは」と問いかけた事はあるかい 生きる意味を 一度は持った人の言葉だ 君は「好きな人いるの」と尋ねるみたいに 生きる理由を 恥じらいもなく聞いてきた 生きる意味を 一度は失った人の言葉だ 僕は「どうして生きているのだろう」と 恋人も知らない顔になる 生きる意味を まだ探している人の言葉だ 僕は信号機の点滅を気にするけど 君は 夜間飛行の赤い点滅を眺めている まるで 運命とか偶然とかじゃなく 昨日の流行や明日の占いより 空の匂いでわかる雨や 寒空に映る吐息の行方を 探す少女のようで 君は生きようとしている 寂しさにも似た 点滅の行方を
yuji
11月10日読了時間: 1分


ロマン主義に憧れて
そこいらの映画やドラマじゃ心が揺れない 揺れない心を育てた僕のせいだ 誰のせいでもない 僕が選んだこの道に 僕だけが言い訳を 探している 希望を口にしようと思うけど どんな希望なら嘘に見えないだろうか 愛を口にしようと思うけど どんな言葉なら愛に見えるだろうか 見たい夢を 夢見ながら 見れる夢だけを歩いている 作られた世界で 作られた心を育ててる 海や星を見たくなるのがよくわかる 輝きは生まれるもので 作るものではない そんな気がする星で僕らは生きている 憧れを口にしようと思うけど どんな顔をすれば嘘に見えないだろうか 情熱を口にしようと思うけど どんな音なら情熱に見えるだろうか 現実には 嘘があるけど ロマンには 嘘が無い 星や海を見たくなる 君に会いたくなる わかるんだ僕には
yuji
11月3日読了時間: 1分


僕を僕で守れるのだろうか
僕は、僕を僕で守れるのだろうか 僕は、夢や愛を守れるのだろうか 不安が気配ならば 安らぎは感触なのか それでも 君を抱きしめるほど不安になり 君を想うほど安らぎを感じる 君は、君で君を守れるのだろうか 君は、僕や僕の愛で守れるのだろうか 嘘や強がりを守るみたいに この街と取引している それでも 失うものを失いながら 最後の手札は君に預けている 僕は、僕で君を守れているのだろうか 僕は、君で僕を守っていないだろうか それでいいのだろうか
yuji
10月30日読了時間: 1分


紅恋
恋をしたんだ いや、恋に落ちたんだ それも違う 恋に襲われたんだ 優しい天使に 襲われたんだ そんな言い訳なら 少しは伝わるでしょうか あの時、私が抱いた恋は トゲの無い薔薇でした 赤すぎるぐらいの紅で 紅恋(くれあ)と呼ぶらしい せめてトゲがあれば 優しく抱けたのに 朝日を見ずに朝を迎えるように 恋をする前から恋に落ちては 恋人という名で繋がってみたけれど 孤独の夕焼けを抱えたまま意味を失ない 儚さと香りだけを頼りに その名を呼んでみたけれど その薔薇は美しさを増すばかり せめてトゲがあれば あなたの痛みを抱けたのに 今も私の中に トゲの刺さったままの恋が そんな恋でした そんな紅恋(くれあ)でした
yuji
10月26日読了時間: 1分


Love game
陰謀めいた色で恋を仕掛ける アナログの仕草でデジタルなフレーズを 口元へ Game 最初の駆け引きはスリルで Love 本気を見せたらルール違反 君の枕元に伏線を張って 夢の奥まで染めてみる 夜の側で月が合図を照らす 独りになれば罠が動き出す Game 恋することは出来るけど Love 恋に落ちたら負けなんて 誰が言い出したかも分からないフレーズに 今夜も踊らされる僕がいる 君に勝つ時 恋に負ける時 ― Love game
yuji
10月20日読了時間: 1分


レンズ
あんなに意地も見栄も張ってきた 何を守っていたのか忘れてしまったけど 車内で席を譲る若者 当たり前の仕草で 意外さを感じさせる 誰かから見る僕は 意外に映るだろうか それとも、その程度な僕だろうか そんな奴の言う事気にする必要ないよって どんな奴の言う事を気にしなきゃいけないの 多分 投げられた言葉は気にならない 気にしている物は その視線の奥にある 疑惑なのか 誘惑なのか 君の黒い瞳の奥に映る僕はどちらの顔をしていますか
yuji
10月16日読了時間: 1分


23.5°
やるべき事 やりたい事に 無駄に線を引いてみた やるべき事 君を愛する事 勝手に決めつけてみた 人は晴れ間を歩きたがる 雨が必要だと知りながら 僕は君へと向かいたがる 寂しさも必要だと知りながら 23.5° この星の傾き 僕の気持ちが君に傾く理由 ...
yuji
10月9日読了時間: 1分


心以上、言葉未満
言葉にならない物がいる 黙ってみても 叫んでみても それは言葉にはならない ただただ、そのもどかしさを 言葉にするだけで それが切なさってやつで 夏の火照りが色気だけを残す そんな頃合いに似ていて ただただ 海へと車を走らせる それぐらいしか出来なくて...
yuji
10月4日読了時間: 1分


3年6ヶ月と2日目
小さかった頃、母の横で座席に膝をつき 大きな窓に両手を当てて流れる景色を見て いた 初めてみる景色にワクワクしていたと思う 旅行に連れていかれれば、全てが新鮮だった 無人の改札、山道や揺れる橋、温泉と夕食 慣れない事ばかりで夜は寝つけなかった...
yuji
9月28日読了時間: 1分


クロスワード
どうしたって? どうもしないさ ただ泣きたいだけさ この空だって笑うし 思いっ切り 泣くじゃないか 見え透いた嘘を見て おろかだなんて 感じながら 自分の悲しみを 嘘にしようとする どうしようもない夜 クロスワード 意味を埋め合わせたなら 納得いくのだろうか...
yuji
9月23日読了時間: 1分


or
綱引きのような手応えで 引き寄せられない未来 右手で探った未来も 左手でつないだ夢も 手触りは変わらない気がして 無人の車列が車庫に入っていくように 静かに夢の奥へと入っていきたい 「これでいいのかな」って聞いてみたい こうするしかなかったけど...
yuji
9月19日読了時間: 1分


僕なりの愛、君だけの愛
昔色の電球が並ぶ高架下 不揃いのレンガ道を抜けていく 新鮮な古さとまだ知らぬ懐かしさが 交差している あんなに大きくて赤いタワーが ここからはオモチャみたいに見えて こんなに近くにいる君の瞳は 僕を包んでしまう 僕には僕なりの愛があってね 君にも君だけの愛があるでしょ...
yuji
9月14日読了時間: 1分


孤独よ
嵐は去った ちぎれた雲が 空に置いてある 僕の気持ちも ちぎっては置き去りにしてきた 捨て方も分からない この気持ち 誰かの落とした種を拾ってしまうことがある 育てたのは僕だけど 花を咲かせず そこにいる 抱きしめきれない夢 温もりそびれた愛 孤独ばかりが 育っていく...
yuji
9月9日読了時間: 1分


bpm(ビーピーエム)
愛してる 愛してみる 愛さずにいられない 愛しすぎてる どの愛を感じて どの愛を伝えたいの あなたはどの愛を求めていますか 会えない夜 会える夜 会っている夜 会った夜 どの夜を感じて どの夜を伝えたいの あなたはどの夜に私を感じますか 心拍数の高鳴りは...
yuji
9月5日読了時間: 1分
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