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自画自計

散文歌


適温
プラネタリウムを貼り付けた朝に出会う 気付かれないように窓をそっと開ける まだ「好き」の意味がlike程の赤さで こちらをのぞきこむように右と左だけに 今日が綺麗だとは言わない それでも後回しにしてきた 今日が苦しいとも言わない それでも気付き始めている 冷たい部屋の中でふわふわと浮かぶ湯気 珈琲の温もりは少し冷ましたぐらいが お好みで、そのままでいてくれたらと 両手で包んでみるけど それでもふわふわと 愛にも温度があるみたいで それでもうまく計れなくて 愛にも適温があるみたいで それでも冷める気配が無くて まだ触っちゃいけない気がするんだ それでも温もりを感じたくて 恐る恐る口元に運んでしまう そして優しく息を吹きかけてみる 今日が綺麗だとは言わない それでも本気じゃないからって 今日が苦しいとも言わない それでも恋ってどんなだっけ 一口、ほんの一口だけ触れてみる 仕方がないくらいに染込んでくる どうしよう どうしよう
yuji
2 時間前


ムード
情熱を口に噛み 言葉が熱を帯びる。 口のしじまに 吐息だけが息をしている。 画廊のような世界が紡ぎ出されては、 逃げ道を失うほどに マスターピースを受けてしまう。 そんな一瞬が 秒数を数え始めても、 ゼロの境地を超えられない。 彗星のシグナルを 受信するよりも先に、 心がムードを感じ取ってしまう。 未来を放棄したわけじゃないのに、 過去をすべて奪い取られていく。 今この、 口づけに。
yuji
6 日前


レジスタンス
負けた事は認めている こんなに痛いんだね 負け方を選んでいる 負けも悪くはないって たどり着いた自販機 押したいボタンが分からなくて 流れもしない涙を 流し込んでいる こちらを散々あおって 背中を押したくせに 突然、自分で自分の過去を人質にとるような 夜の車両で役柄を終えた人達に出会う 結局 そんな景色しか味方にならなくて そうやって敗者の振りばかりで そうやって敗者になれずにいる 誰かを抱いて眠れば 越えられない夜はなかったのに 自分で自分を抱いても越えられない そんな夜を知った 俺は敗者におびえたレジスタンス それでも 逃げだしそうな俺の背中をつかんだ レジスタンス
yuji
2月28日


これ以上の恋
夢を持てって言われてきた 何度も見たさ 叶わない夢を しまいには現実を見ろって 言われる始末さ 馬鹿げてる 答えがある問題用紙を配られて 採点された未来が 笑っている 今が満点だとは思わないけど 今のベストだと 言っておく 叶わなかった恋を 確かに抱いている これ以上の恋はないって 僕は言った 覚えている そんな僕を思い出しながら また恋を これ以上の恋を しようとしている まさかね 書いては消して 消しては書いて 消した跡が消えないまま 次の問いへ 進んでいる 君ならどう答えるの? 一瞬、僕を見て 迷わず書き始めた 「 あなた次第 」
yuji
2月22日


答え合わせ
本当は こう思うんだ そこにある幸せだとか かけがえのない今日だとか まだ見えなくて ましてや生きることの喜びさえも テストに出ることは たくさん教わった 恋の足し算だとか 愛の化学反応だとか 君が先生なら 甘めに採点してくれるかい 感じることを 感じるままに演じてみても 踊り明かした夜には 何もなくて まだ 歌の中でしか好きと言えなくて 想像もしない僕を どう創造しようかなんて 僕一人じゃ 出来そうもなくて 恋の景色がラブソングなら 愛の温度は子守唄のようで ねぇ、こう思わないかい 胸の鼓動が二人を刻む 時計の針がいらなくなる 触れないまま 確かに抱きしめている
yuji
2月12日


君の番だよ
どうしようか お話の続きを どうするんだい 君の番だよ マリオネットの 指先を 運命に結び直す 少女の顔で 手渡された 白紙のチケット 行き先を書き込む 僕の指先 イニシャルトークの危うさで 繋ぎ合わせた会話の暗号解読 NとSを引きはがす あの切なさ 感覚と感触 そんな距離の君と僕 どうしようか なんて言わない どうするんだい 夜の番だよ 夜は越えない 結末も迎えない 時刻表の 最後の数字が立ち止まっている
yuji
2月6日
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