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自画自計

散文歌


私と夢、私と恋
今が嫌いなわけじゃない でも 今のままでいいわけじゃない 一人で座るには自由すぎる席に案内されて 肩を寄せ合うカップルを横目に 運ばれてきた料理が寂しげで 遠くで一人座る誰かを見ている 恋を諦めたわけじゃない 冷めたコーヒーの味みたいな今日で 冷まし方と飲むタイミングを間違えただけ そんな言い訳みたいな恋ばかり 飲み終えたカップの底に 溶け切れなかったシュガー 外は誰かを想う色に染まり始めている 空も街も溶けていくように あなたに伝えたい言葉がある 私に言っておきたい言葉がある 今が嫌いなわけじゃない でも 今のままでいいわけじゃない きっと そうなんだと思う
yuji
9 時間前


非常階段
小声で言うのはやめて 謝るように下を向くのはやめて たぶん悪いのは私で たぶん愛し過ぎた私のせいだから 罪をかぶるのはやめて ありがとうって言うのはやめて もう好きじゃない そう言ってくれれば楽になれるのに 非常階段の真ん中あたり 覚えているのは あなたの温もりじゃなくて 冷えた階段のざらつき これが最初で最後の場面 せめて二人だけのエンドロールを あなたの最後の顔が あなたの最後の言葉が分からなくて どうやってここまで帰ってきたのか 思い出せずにいる 私に残されたものは あなたの名前がついたただの数字 コートも脱がずにベッドの上であなたの履歴を眺めている もう他人なの もう会えないの いつまでも終われないエンドロール
yuji
8月11日


僕らのスタンダード
引かれたレールの上に夢や希望があった 誰もが歩けそうなレールの上を ニューミュージックのエイトビートが 僕らの足取りを後押しした いつしか「POP」なんて呼び合って 僕らの常識が 僕らの今日が 僕らの恋が POPに染まった どこで間違えたの どこで踏み外したの 僕らのスタンダード 最終話はいつもハッピーエンドだったのに 恋する事に恋をしていた そんな僕らだった 未熟さと不器用さを愛してた 傷つかないように 傷つけないように 白手袋をした鑑定士の振る舞い いつしか 友達みたいな距離感ばかりで 嫉妬も寂しさも 電車のベルで手を離せない そんな僕らはどこへ 何に気づいたの 何を知ってしまったの 僕らのスタンダード 夢の続きはいつもノンフィクションだったのに
yuji
8月5日


Still
最後に言おうと決めていた 全てを伝え始める前から 神様を見たことはないけど 愛ならはっきりと見たんだ 最初に聞きたい事 知らなくてもいい事 最後に聞いてしまう事 知ってはいけない事 そんな最初と最後の間を ぐるぐると行ったり来たり 見た物は触れてみたいんだ 触れたら見えてくる物がある 最初に感じた事 それは忘れられない事 最後に感じる事 それは忘れてしまいたい事 まだ 伝えられず 触れられず 見えたまま
yuji
7月31日


No unhappy
大丈夫って言ってみる 言い聞かせている どこまでが大丈夫なのか よく解らないけど 売れ残りみたいな私の気持ち なぐさめては 痛みをかばうように 大切に抱いている 不幸にならいつでもなれる そう思えたら 今はまだ不幸じゃない そんな気がしてきた 感情のない刺激に慣れすぎていないか 手触りの無い温もりに触れすぎていないか 綺麗ごとを辞めようか 夢の終え方とか 嘘のかばい方とか 欲しい物を口にしようか 神様の助けとか 君の寂しさとか 私はここで何をしているのだろうか 口を閉じながら 歌を歌っている
yuji
7月26日


この恋フィフティー・フィフティー
優しい午後を見つめるジャズの音域 ギンガムチェックの薄い格子に触れて 捨て猫を拾い上げた両手のように 置き場所を無くした私を毛布で包む オブラートのような白いカーテンが 夢の続きを夢の中で見るように揺れて あなたとの距離を 測れない温度を 割り切れなくなるまで感じ合ってみる 見えてきたものは二つに一つの未来 この恋フィフティー・フィフティー 午後の憂鬱はもう沈み始めている 触れた気持ちが 赤く焼けていく 火照りを隠すように恋に化粧をさせて 動けない二人 シルエットが伸びていく 何も聞こうとはしない二人で一つの未来 この恋フィフティー・フィフティー
yuji
7月21日
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