top of page
自画自計

散文歌


愛を名乗るものよ
窓の外が明るくなると 部屋の暗さにきづく 誰かの成功を見ると 自分が間違いに見えてくる そんな僕に 微笑をくれる君を見ると なんだか 間違いのままの僕が 正解のように思えてきて 新しい過去が見れずに 古びた未来がやってくる 愛なしで生きてみたり 愛なしじゃ生きれなかったり 愛を名乗るものよ 気まぐれなのか必然なのか 愛を名乗るものよ 弱さに付け込まないでくれ 広い空の下で 浅い呼吸を繰り返しているから 昼下がりのあくびが 生き方を教えてくる 都会へ乗り込んだ僕は この星の住人なのかさえ 疑いながら 確かめながら 口元をおさえている この後、この席を立った後 忘れるんだろうけど 今日とか明日とかじゃない 今、苦しいんだ 愛を名乗るものよ 君が全てなんだと言ってくれ 愛を名乗るものよ どうして寂しさも連れて来るの
yuji
13 時間前


言の葉が息をする
君の言葉を集めてみる 落ち葉を拾う少女のように 両手いっぱいに抱いた落ち葉を 空高く飛び立たせる この星で音を立てた言葉は ヒラヒラと地球へ帰っていく 肩先に一枚の落ち葉が残る クルクルと指先で回してみる 張り裂けそうな胸の痛み 張り裂けてはくれない胸の痛み いつも半分しか見ていない気がする 葉っぱの表だけとか 手帳に挟むように 思い出に閉じ込めた君の言葉は まだ張り詰めている まだ繋がっている 糸電話ぐらいの距離で そこにいる 言の葉が息をする 君の声で
yuji
6月4日


マーブル模様
人生がコーヒーだとして 君がやっぱりミルクで 僕の表面を音を立てず滑らかに進んでくる 渦を巻くように 心に回り込んでくる 優しく正しさを失い マーブル模様を描く 好きと伝えただけなのに君に欲張りを教えてしまう 不安を確かめるように 熱を帯びていく指先 熱を感じれば感じるほど 唇で閉じ込めようとする 僕の部屋に君の気配が溶けて 夜の湿度を変えていく そうやってキャラメル色に染まっていく 甘さいっぱいの苦さか 苦さいっぱいの甘さなのか 求め合えば合うほど どちらでも構わない 二度と黒と白には戻らない そして戻れない 苦さにおびえる僕と 甘さにおびえ始める君 人生がコーヒーだとして 君がやっぱりミルクで 独り占めしたくて 君を濁らせてしまう
yuji
5月29日


サクセス
けだるい朝だった いつもの朝だった どんな朝を迎えても 最初に心の声がやってくる おしゃべりする暇はない 無視をして家を飛び出す ベルが鳴るホームへ駆け上がり 閉まりかけの防犯扉に滑り込む 気分はスパイ映画の脱走シーン 今日のミッションをクリアして 後は満員電車の他人に身を任せる 疑いもせず ためらいもせず 心の声に隙を与えないように 耳をふさぐように雑音を集める まだ未来はいくらでもあるからって 心の声を黙らせながら生きてきた 面接官に長所と短所を聞かれた 長所は自分を誤魔化せること 短所は自分を誤魔化していること さあ、面接官よ どう思う 俺は合格か不合格か
yuji
5月24日


恋人の顔をして
今日も悲劇が画面の中で音を立てている 「なぜ」で「どうして」をかき混ぜるように 私の今日は昨日見たニュースの記憶程度で 「なぜ」が「どうして」を「どうでもいい」にして こんなに幸せでいいのかな 幸せすぎて怖いぐらい そんなセリフの後に事件が起きる ドラマの場面 もう怖くないでしょ 幸せじゃないでしょ 安心でしょ 愛は見えますか 涙は隠せますか テレビは消せますか 恋人の顔をして 恋人の名で呼んで そして抱きしめて もう何度目の「好き」のフレーズ それでも求めてしまう おねがい もう一度言って
yuji
5月19日


マジックアワー
画面の45度を狙う 魔法に見えない魔法で 仕方なさそうに 魔法にかかるテレビがあった アンテナを伸ばして 右へ左へと振り回して 空を飛びまわる 君の声を捕まえる電話があった どうだい 魔法みたいな今日はあるかい おとぎ話 みたいな恋に触れているかい 今日僕が唱えた呪文で まだ明日を変えられるの 胸に手を当てて 呼吸を感じたのはいつの事だろう 悲しみを振り払う魔法は分からないけど 夢を見る魔法なら枕元にいつも用意している そんなことしか言ってあげれないけど 赤い糸をたぐるように 君の腰に手を回す
yuji
5月14日
bottom of page